Japanese
English
臨床報告
乳管内成分優位の浸潤性乳腺神経内分泌癌の1例
A case of invasive breast carcinoma with neuroendocrine differentiation with a predominant intraductal component
加藤 恭郎
1
,
鈴木 大聡
1
,
松岡 信子
1
,
牛丸 裕貴
1
,
山下 憲一
2
,
笹壁 弘嗣
3
Yasuro KATO
1
1八尾徳洲会総合病院外科
2八尾徳洲会総合病院病理診断科
3新庄徳洲会病院外科
キーワード:
乳癌
,
神経内分泌
,
NEC
,
シナプトフィジン
,
クロモグラニンA
Keyword:
乳癌
,
神経内分泌
,
NEC
,
シナプトフィジン
,
クロモグラニンA
pp.756-760
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105091
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要旨
症例は70歳代,女性.左乳房の腫瘤を主訴に来院した.左乳房AC領域に15×10 mm大の腫瘤を触知し,針生検で浸潤性乳管癌と診断した.細胞異型度が比較的低く,索状配列を示す部分があり,免疫染色を行ったところ神経内分泌細胞の存在が示唆された.乳房切除と腋窩郭清を行った.病理所見は乳管内成分優位の浸潤癌で,約90%の細胞にシナプトフィジン,クロモグラニンA,NSEが陽性であった.HER2は0,エストロゲン受容体,プロゲステロン受容体とも90%以上陽性であった.乳房原発神経内分泌癌と診断した.術後アロマターゼ阻害薬を投与し,術後2年経過したが無再発生存中である.わが国でも今後は神経内分泌細胞マーカー検査により乳腺神経内分泌癌と診断した症例を集積し,その特徴を解析することが必要と思われた.
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