Japanese
English
臨床報告
初回手術後16年目に腋窩リンパ節単独再発をきたした乳癌の1例
A case of late recurrence in the axillary lymph nodes of breast cancer 16 years postoperatively
大場 崇旦
1
,
春日 好雄
1
,
原田 道彦
1
,
家里 明日美
1
,
小野 真由
1
,
江原 孝史
2
Takaaki OBA
1
1長野県厚生連長野松代総合病院乳腺内分泌外科
2長野県厚生連長野松代総合病院病理
キーワード:
乳癌
,
腋窩リンパ節
,
晩期再発
Keyword:
乳癌
,
腋窩リンパ節
,
晩期再発
pp.367-371
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104992
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
乳癌術後晩期再発は稀ではないが,腋窩リンパ節への晩期再発は稀である.今回,術後16年目に腋窩リンパ節再発をきたした1例を経験したので報告する.症例は67歳,女性.51歳時に左乳癌で非定型的乳房切除を施行された.以降,当科にて定期的な経過観察を行っていたが,術後16年目に腋窩リンパ節腫大を指摘され,穿刺吸引細胞診で腺癌の転移と診断された.FDG-PET検査にて他に転移を認めなかったため,腋窩リンパ節郭清を施行し,乳癌の腋窩リンパ節転移と診断され,Ki-67陽性率は29.5%であった.本症例においては,再発までの臨床経過,初回手術時と再発巣の病理学的所見から晩期再発の機序としてtumor dormacy説を支持するものと考えられた.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.