Japanese
English
臨床報告
乳癌術後23年目に腹腔鏡下胆囊摘出術を契機に発見された乳癌癌性腹膜炎の1例
A case of carcinomatous peritonitis of breast cancer 23 years after surgery for breast cancer revealed by laparoscopic cholecystectomy
小林 達則
1
,
上山 聰
1
,
里本 一剛
1
,
荻野 哲也
2
Tatsunori KOBAYASHI
1
1三原赤十字病院外科
2三原赤十字病院病理
キーワード:
乳癌
,
晩期再発
,
癌性腹膜炎
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
Keyword:
乳癌
,
晩期再発
,
癌性腹膜炎
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
pp.1611-1616
発行日 2009年11月20日
Published Date 2009/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102886
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要旨:患者は69歳,女性で,上腹部痛を主訴に他院から紹介された.46歳のとき,右乳癌(stage ⅡB,T2N1M0)で他院において胸筋合併乳房切除術を受けていた.今回,胆石胆囊炎の診断で腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した.腹水は認めなかったが,腹膜や大網に多数の白色の小結節を認め,癌性腹膜炎との診断を得た.結節の病理検査で,23年前に手術された乳癌の腹膜転移と診断された.術後の精査ではほかの部位には転移を認めなかった.CEF療法を4コース行ったのちweekly paclitaxelを4コース施行したところCA125とCA15-3の腫瘍マーカーは低下し,その後はアロマターゼ阻害剤によるホルモン療法を継続した.術後1年が経過した現在,腹部症状はなくperformance status(PS)も良好である.
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