Japanese
English
臨床報告
結腸腸間膜脂肪織炎の自験例を含む本邦報告例のまとめ
Mesenteric panniculitis of the colon:report of a case and review of the Japanese literature
秋田 聡
1
,
谷川 和史
1
,
末廣 和長
1
,
佐藤 元通
1
Satoshi AKITA
1
1社会医療法人石川記念会HITO病院外科
キーワード:
腸間膜脂肪織炎
,
上行結腸
,
イレウス
,
ステロイド
Keyword:
腸間膜脂肪織炎
,
上行結腸
,
イレウス
,
ステロイド
pp.373-376
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104993
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要旨
結腸腸間膜脂肪織炎は稀な疾患で,一般的には認識が低く,診断や治療に難渋することがある.症例は46歳,男性で,腹部膨満を主訴として来院し,腹部症状の悪化のため緊急で右半結腸切除を行った.上行結腸肝彎曲部に一塊となった腫瘤を認めた.病理診断は,結腸漿膜下に鹸化した脂肪織炎と線維化肉芽腫を認め,腸間膜脂肪織炎であった.大腸腸間膜脂肪織炎の自験例と本邦報告例を合わせた111例を検討し,臨床病態像,診断,保存療法,手術適応などを明らかにした.本症は中年男性で左側結腸の罹患が多い.保存療法はステロイドが有効と報告されている.保存治療では3週間以内に軽快することが多く,3週以上であれば手術を考慮する必要がある.
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