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特集 ディベート★消化器・一般外科手術―選ぶのはどっちだ!
消化器外科手術
テーマ4◆肝切除術における肝門部脈管処理
肝切除術における肝門部脈管処理:「個別処理」の立場から
Hilar vessel dissection approach in anatomical hepatectomy
佐野 圭二
1
Keiji Sano
1
1帝京大学医学部外科学講座
pp.175-176
発行日 2014年2月20日
Published Date 2014/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104944
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「個別処理」は右肝切除や左肝切除,さらに左傍正中領域切除(S3+S4切除),右傍正中領域(前区域)切除や右外側領域(後区域)切除に適応される方法であり,それぞれ肝離断前に切除予定領域の動静脈を肝門部にて「個別処理」する.そのメリットとしては,①腫瘍が切除領域のGlisson鞘根部に近接するとき,肝離断後にGlisson鞘を腫瘍から離して切離できること,②動門脈を剝離していることにより,片葉阻血を容易に適応できること,③離断前の肝実質損傷とそれに伴う出血を生じないこと,④門脈内腫瘍栓陽性症例,肝門部胆管癌手術,生体肝移植手術などの肝門処理に通じることができること,などがある.特に安全性において「一括処理」よりも有利だと考え,肝切除術におけるGold Standardと考える.
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