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特集 ディベート★消化器・一般外科手術―選ぶのはどっちだ!
消化器外科手術
テーマ4◆肝切除術における肝門部脈管処理
肝切除術における肝門部脈管処理:「一括処理」の立場から
Glissonean pedicle transection method for hepatic resection
片桐 聡
1
,
山本 雅一
1
Satoshi KATAGIRI
1
1東京女子医科大学消化器外科
pp.172-174
発行日 2014年2月20日
Published Date 2014/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104943
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Glisson鞘一括処理法による肝門部血行処理先行肝切除術のメリットは,脈管個別処理法と比較して手技が簡便で,血行処理時間が短く,出血量の軽減にも繋がることが挙げられる.また,肝内三次分枝Glisson鞘を処理する亜区域切除に対しても切除理念が合致する.
一方のデメリットとしては,この術式が発表されてから30年近く経過したが,いまだに誤った方法で行われていることを目にする.また,肝細胞癌や転移性肝癌でも腫瘍の性格や局在によっては適応されないこともある.肝門処理法としてGlisson鞘一括法にこだわる必要性はないが,肝臓外科においてはこの術式の理念,方法に精通しておくことは非常に重要であり,手術手技に幅がもてる.
本稿では,Glisson鞘一括処理法の概念とメリット,デメリットについて解説する.
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