Japanese
English
臨床報告
術前MDCTにて診断したMeckel憩室mesodiverticular bandによるイレウスの1例
A case report of strangulated ileus caused by a mesodiverticular band of Meckel's diverticulum which was diagnosed with preoperative MDCT
勝田 絵里子
1
,
兼子 順
1
,
岩田 乃理子
1
,
吉田 剛
1
,
長谷川 久美
1
,
前島 静顕
1
Eriko KATSUTA
1
1蓮田病院外科
キーワード:
Meckel憩室
,
イレウス
,
mesodiverticular band
Keyword:
Meckel憩室
,
イレウス
,
mesodiverticular band
pp.1377-1381
発行日 2013年11月20日
Published Date 2013/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104848
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要旨
患者は開腹手術歴のない37歳,男性.腹痛・下痢・嘔吐を主訴に当院を受診した.腹部は全体的に膨満し,軽度の圧痛を認めた.MDCTにて骨盤内に拡張した小腸を認め,同部位に臍から連続する索状構造物を認めた.Meckel憩室から連続するmesodiverticular bandによるイレウスの診断で,同日緊急手術を施行した.Meckel憩室が索状物となって臍まで連続しており,このバンドが原因のイレウスであった.索状物を含めた憩室切除術を施行した.近年のMDCTの普及に伴い,イレウスの原因の術前診断が可能となってきているが,Meckel憩室によるイレウスの診断はいまだ困難な場合が多い.自験例はmesodiverticular bandが臍まで連続していたため診断可能であった.今回われわれは,術前MDCTにて術前診断可能であったMeckel憩室のmesodiverticular bandによるイレウスの1例を経験したので報告する.
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