Japanese
English
臨床報告
直腸穿孔をきたした血管型Ehlers-Danlos症候群の1例
A case of rectal perforation in a patient with the vascular type of Ehlers-Danlos syndrome
神 寛之
1,2
,
小山 基
1
,
諸橋 一
1
,
坂本 義之
1
,
村田 暁彦
1
,
袴田 健一
1
Hiroyuki JIN
1,2
1弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座
2国立病院機構弘前病院外科
キーワード:
血管型Ehlers-Danlos症候群
,
消化管穿孔
,
大腸憩室
,
Hartmann手術
Keyword:
血管型Ehlers-Danlos症候群
,
消化管穿孔
,
大腸憩室
,
Hartmann手術
pp.1372-1376
発行日 2013年11月20日
Published Date 2013/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104847
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要旨
症例はEhlers-Danlos症候群(EDS)の47歳,女性.1週間前からの難治性便秘の加療中に腹痛の急性増悪が出現した.画像所見で消化管穿孔と診断し,緊急開腹手術を施行した.S状結腸から直腸に多量の硬便を触知し,直腸S状部に穿孔を認めた.Hartmann手術を行い,救命しえた.EDSのサブグループは術前には不明であったが,消化管穿孔の合併が特徴的な血管型EDSと判断した.本疾患は,結合組織の脆弱性をきたす遺伝性疾患で,血管型は動脈破裂や消化管穿孔を呈する重篤な型である.EDS既往のある症例では消化管穿孔予防のための排便コントロールが重要であると考えられた.
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