Japanese
English
臨床報告
小児Meckel憩室による絞扼性腸閉塞の1例
A case of strangulated intestinal obstruction by Meckel's diverticulum in chiild
井田 晃頌
1
,
田中 成岳
1
,
宮前 洋平
1
,
平井 圭太郎
1
,
坂元 一郎
1
,
小川 哲史
1
Akinobu IDA
1
1高崎総合医療センター外科
キーワード:
小児
,
Meckel憩室
,
絞扼
,
腸閉塞
,
mesodiverticular band
,
MDB
Keyword:
小児
,
Meckel憩室
,
絞扼
,
腸閉塞
,
mesodiverticular band
,
MDB
pp.476-479
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213691
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要旨
11歳,男児.夕方より腹痛・嘔吐が出現し近医を受診したが改善せず,同日深夜当院小児科を受診.下腹部の軽度圧痛と,X線検査で便塊貯留を認め,浣腸で改善したため帰宅した.翌朝,症状再燃し当院再診し,造影CTで小腸のclosed loopや腹水貯留を認め外科紹介.絞扼性腸閉塞の診断で緊急手術の方針とした.腹腔鏡下の観察で色調不良の拡張腸管と索状物による絞扼を認め,索状物を結紮切離すると回腸壁と連続するMeckel憩室と判明した.色調不良の回腸約25 cmを部分切除.術後経過は良好であった.術前診断は困難であったが,特に小児では解剖学的異常による急性腹症を鑑別に挙げ,発症初期など早期診断が困難な場合,経時的な症状観察も肝要であると考えられた.
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