Japanese
English
臨床報告・1
メッケル憩室のmesodiverticular vascular bandによる絞扼性イレウスの1例
Strangulation ileus caused by the mesodiverticular vascular band of a Meckel's diverticulum:Case report
植木 智之
1
,
西村 彰一
1
,
横田 徹
1
,
佐野 晴夫
1
,
小玉 正智
1
,
角谷 亜紀
2
Tomoyuki UEKI
1
1近江草津病院外科
2滋賀医科大学医学部附属病院検査部
キーワード:
メッケル憩室
,
絞扼性イレウス
,
mesodiverticular vascular band
Keyword:
メッケル憩室
,
絞扼性イレウス
,
mesodiverticular vascular band
pp.365-368
発行日 2006年3月20日
Published Date 2006/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100395
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はじめに
メッケル憩室とは,胎生4週頃に原始腸管と卵黄囊と連絡している卵黄腸管が胎生6週頃に吸収・消失するときに,卵黄腸管の腸管側の吸収不全によって生じたものである.また,卵黄腸管は左右卵黄動脈によって栄養されるが,左卵黄動脈が遺残もしくは右卵黄動脈の末梢が遺残した場合,mesodiverticular vascular band(憩室間膜血管帯:以下,MVB)と呼ばれる索状物となり,しばしば症候性メッケル憩室の腸閉塞の原因となっている1~3).
今回,われわれは成人に発生したMVBによる絞扼性イレウスの1例を経験し,さらに病理組織学的にその索状物がMVBと証明できたので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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