書評
―Robert M. Zollinger, Jr./E. Christopher Ellison(著)安達洋祐(訳)―ゾリンジャー外科手術アトラス
森 正樹
1
1大阪大学大学院・消化器外科学
pp.1172
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104769
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またまた安達洋祐先生がやってくれました.これまでに『消化器外科のエビデンス―気になる30誌から』(医学書院),『外科の「常識」―素朴な疑問50』(医学書院),『外科研修ハンドブック』(医学と看護社),『エビデンスで知るがんと死亡のリスク』(中外医学社)など,医師(特に外科医)や医療関係者の必読書となる本を出版してきた著者が,今回は外科手術書のバイブルである“Zollinger's Atlas of Surgical Operations, 9th ed”の日本語版を刊行しました.
本書を手にした最初の感想は,「これだけの量の本を,よくもたった1人で翻訳できたものだ」ということでした.今までに多くの医学翻訳書が出版されていますが,これだけの量をただ1人で翻訳したものを見た記憶はありません.多人数での翻訳は,翻訳の仕方,語彙の用い方など,細かなところで統一性に欠けており,読みづらくなることが少なくありませんでした.本書の場合,安達先生の翻訳にかける迫力・執念を随所に感じながらも,楽しく読むことができます.それにしても1人での翻訳作業にはいかほどの時間を費やしたことか……,脱帽!
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