Japanese
English
臨床報告
腹腔動脈起始部狭窄を伴う解離性腹腔動脈瘤の1手術例
Reconstruction for dissecting aneurysm with stenosis of celiac axis
諸 久永
1
,
福田 卓也
1
,
田山 雅雄
2
,
上原 彰史
3
,
大久保 由華
3
,
曽川 正和
4
Hisanaga MORO
1
1済生会新潟第二病院心臓血管外科
2済生会新潟第二病院救急科
3新潟大学医歯学総合病院心臓呼吸器外科分野
4県立中央病院心臓血管外科
キーワード:
解離性腹腔動脈瘤
,
腹腔動脈起始部狭窄
,
人工血管再建
Keyword:
解離性腹腔動脈瘤
,
腹腔動脈起始部狭窄
,
人工血管再建
pp.1127-1131
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104728
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要旨
患者は62歳,男性.58歳時に直腸癌にて腹腔鏡補助下高位前方切除を施行され,60歳時のCT検査で腹腔動脈起始部の狭窄と内膜亀裂を指摘された.その後の経過CTで,狭窄部末梢から総肝動脈と脾動脈分岐部に及ぶ解離性動脈瘤径が急速に拡大したため,瘤切除と10mm人工血管を用いた腹腔動脈置換および左胃動脈再建を施行した.術後CTでは腹部臓器虚血や新たな瘤を認めず,再建グラフトは良好に開存していた.今後,画像診断の進歩から,無症候性腹部内臓動脈瘤の症例増加が見込まれるが,動脈瘤の形態,分枝血流状況,多発性の有無などを十分に精査して治療方針を決定すべきである.
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