Japanese
English
臨床報告
術後早期に再発した肝外胆管原発腺扁平上皮癌の1例
A case of adenosquamous cell carcinoma of the upper extrahepatic bile duct
今井 浩二
1
,
唐崎 秀則
2
,
石崎 彰
3
,
谷口 雅彦
1
,
古川 博之
1
Koji IMAI
1
1旭川医科大学外科学講座消化器病態外科学分野
2富良野病院外科
3大西病院外科
キーワード:
腺扁平上皮癌
,
肝外胆管癌
,
拡大肝右葉切除術
Keyword:
腺扁平上皮癌
,
肝外胆管癌
,
拡大肝右葉切除術
pp.1119-1126
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104727
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要旨
症例は62歳,男性.黄疸を主訴に前医を受診し,CTで肝門部に造影効果を伴う2cm大の腫瘍を認めた.生検で腺癌と診断され,乳頭膨張型肝門部胆管癌の診断で肝右葉,尾状葉,肝外胆管切除を施行した.病理検査では胆管腔内の腫瘍は乳頭腺癌であったが,これと連続して肝実質に浸潤する扁平上皮癌を認めた.腺癌と扁平上皮癌には組織的な移行部分を認め,腺扁平上皮癌と診断した.術後3か月で局所再発を認め,8か月で原病死した.肝外胆管原発の腺扁平上皮癌は稀で,わが国では39例が報告されている.臨床的に腺癌と異なる特徴的な所見はなく,生検による正診率も低いが,CTで早期から造影効果を認める場合には本疾患を疑う必要がある.
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