Japanese
English
臨床報告
腹部内臓血管3枝に閉塞性病変を有する腹部アンギーナに対して大動脈-上腸間膜動脈バイパス術を施行した1手術例
The bypass surgery from the aorta to superior mesenteric artery for abdominal angina caused by occlusive disease of the triple abdominal visceral arteries: a case report
原田 憲一
1
,
白方 秀二
1
,
岡山 徳成
1
,
小出 一真
1
,
濱頭 憲一郎
1
,
能見 伸八郎
1
Kenichi HARADA
1
1社会保険京都病院外科
キーワード:
腹部アンギーナ
,
大動脈-上腸間膜動脈バイパス
Keyword:
腹部アンギーナ
,
大動脈-上腸間膜動脈バイパス
pp.1113-1117
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104726
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要旨
腹部アンギーナは,腹腔動脈(CA),上腸間膜動脈(SMA),下腸間膜動脈(IMA)の閉塞あるいは高度狭窄により腸管虚血を呈する疾患である.症例は73歳の男性で,食後の腹痛を主訴とし,腹部CTでCAの75%狭窄とSMA,IMAの閉塞を認め,3枝病変の腹部アンギーナと診断された.人工血管を用いて大動脈-SMAバイパス術を行った結果,腹痛は消失した.腹部アンギーナは,予後不良な急性腸間膜動脈血栓症に移行する可能性が高く,可及的な治療を要する.今回,3枝病変の腹部アンギーナに対してでも1枝の血行再建のみで十分な症状改善を得られる可能性が示唆された.
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