Japanese
English
臨床報告
神経線維腫症Ⅰ型に発生した無症候性褐色細胞腫の1例
A case of asymptomatic pheochromocytoma associated with neurofibromatosis type Ⅰ
亀谷 直樹
1
,
柏木 伸一郎
1
,
石川 哲郎
1
,
小野田 尚佳
1
,
若狭 研一
2
,
平川 弘聖
1
Shinichiro KASHIWAGI
1
1大阪市立大学大学院医学研究科腫瘍外科学講座
2大阪市立大学大学院医学研究科診断病理学
キーワード:
神経線維腫症Ⅰ型
,
褐色細胞腫
,
von Recklinghausen病
Keyword:
神経線維腫症Ⅰ型
,
褐色細胞腫
,
von Recklinghausen病
pp.1082-1086
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104720
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要旨
43歳,女性.生来より神経線維腫症Ⅰ型(NFⅠ)と診断されていた.近医でのふらつき精査におけるCTにて左副腎腫瘍および上縦隔腫瘤が偶発的に認められ,当院へ紹介された.内分泌検査や 131I-MIBGシンチグラフィにより左副腎腫瘍は褐色細胞腫,上縦隔腫瘍は神経線維腫が疑われた.縦隔腫瘍は二期的な切除とし,左副腎腫瘍を腹腔鏡下に摘出し,褐色細胞腫との病理診断を得た.NFⅠは,症候性褐色細胞腫との合併の報告は散見されるものの,無症候性での報告は少ない.画像診断の進歩に伴い,今後このような報告例は増加するものと思われる.NFⅠの症例では,臨床症状に乏しい症例においても褐色細胞腫を念頭に置いて診察をすすめるべきと考えられた.
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