Japanese
English
臨床報告
胃原発T細胞悪性リンパ腫の1例
A case of primary gastric T-cell lymphoma
小南 裕明
1
,
川崎 健太郎
1
,
金治 新悟
1
,
田中 賢一
1
,
藤野 泰宏
1
,
水野 石一
2
,
梶本 和義
3
,
富永 正寛
1
Hiroaki KOMINAMI
1
1兵庫県立がんセンター消化器外科
2兵庫県立がんセンター血液内科
3兵庫県立がんセンター病理診断科
キーワード:
胃原発悪性リンパ腫
,
T細胞性
,
Lugano分類
Keyword:
胃原発悪性リンパ腫
,
T細胞性
,
Lugano分類
pp.1087-1092
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104721
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要旨
症例は80歳,男性.不明熱を主訴に受診し,胃透視で異常を指摘された.悪性リンパ腫が疑われ,全身化学療法を予定していたが,出血性貧血のほかに低蛋白血症の出現や発熱の持続,炎症反応の遷延などから病変部の切除が優先されると判断された.術中所見で胃体上部への明らかな腫瘍の進展がみられず,横行結腸,小腸への直接浸潤が示唆されたために幽門側胃切除に加えて横行結腸および小腸の合併切除を行った.病理学的検索でmalignant lymphoma, peripheral T-cell typeと診断された.胃原発悪性リンパ腫のなかでもT細胞性は悪性度が高いとされていることから,手術的治療の適応基準や切除範囲などを含めた集学的な治療方針を早急に確立することが必要と考えられた.
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