Japanese
English
臨床報告
胃軸捻転症に対して腹腔鏡下胃固定術を行った1例
A case of gastric volvulus treated with laparoscopic gastropexy
上村 眞一郎
1
,
阿部 道雄
1
,
蓮尾 友伸
1
,
土井口 幸
1
,
谷川 富夫
1
,
坂本 不出夫
1
Shinichiro UEMURA
1
1国保水俣市立総合医療センター外科
キーワード:
胃軸捻転症
,
腹腔鏡下胃固定術
Keyword:
胃軸捻転症
,
腹腔鏡下胃固定術
pp.992-996
発行日 2013年8月20日
Published Date 2013/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104690
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
患者は88歳,女性.腹痛,嘔気を主訴に受診した.腹部CTで腸間膜軸性(短軸性)の胃軸捻転症と診断した.経鼻胃管挿入で症状は改善した.上部消化管内視鏡で捻転の解除を試みたが成功しなかったため,腹腔鏡下胃固定術を行った.腹腔鏡で観察すると軸捻転は自然解除されていたため,胃を自然な位置まで牽引後,胃体中部から前庭部にかけての大彎前壁を腹壁に固定した.固定はあらかじめ胃の漿膜筋層にかけた糸の両端をEndoClose®(Covidien)で体外に誘導して筋膜上で糸を結紮して行った.このような体外結紮で行う腹腔鏡下胃固定術は簡便であり,かけた糸を最後にまとめて結紮できるため,胃と腹壁の関係がわかりやすく推奨される.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.