Japanese
English
臨床報告
肝転移と大動脈周囲リンパ節転移を有するStage Ⅳ大腸癌に対しconversion therapyにて長期生存を得た1例
A long-term survivor with Stage Ⅳ colon cancer and liver and para-aortic lymph node metastases who received conversion therapy
千田 峻
1
,
坂本 渉
1
,
古川 義英
2
,
中村 泉
1
,
大木 進司
1
,
竹之下 誠一
1
Shun CHIDA
1
1福島県立医科大学医学部器官制御外科学講座
2財団法人太田綜合病院付属太田熱海病院外科
キーワード:
大腸癌
,
Stage Ⅳ
,
conversion therapy
Keyword:
大腸癌
,
Stage Ⅳ
,
conversion therapy
pp.865-868
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104655
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要旨
患者は46歳,男性.腹部膨満感と便秘を主訴として当院を受診した.精査にて肝S8と大動脈周囲リンパ節への転移を有し,狭窄を伴う4型S状結腸癌(Stage Ⅳ)と診断された.2007年4月,S状結腸切除を施行後,mFOLFOX6を10コース施行したところ,肝転移は臨床的完全奏効,大動脈周囲リンパ節転移は臨床的部分奏効となった.続いて2007年12月に肝部分切除および大動脈周囲リンパ節郭清術を施行し,2012年10月まで無再発生存中である.大腸癌において,遠隔リンパ節転移巣切除に関する明確なエビデンスはないが,conversion therapy施行後に根治切除を行うことで予後改善が期待される症例があると考えられた.
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