Japanese
English
臨床報告
管外発育型を呈した巨大な回腸gastrointestinal stromal tumor(GIST)の1切除例
A resected case of a giant ileal gastrointestinal stromal tumor(GIST)with an extramural growth propensity
古橋 隆
1
,
安部 利彦
1
,
平野 文明
1
,
荒木 昌典
1
,
石川 伸久
2
,
藤東 寛行
2
Takashi FURUHASHI
1
1門司掖済会病院外科
2門司掖済会病院胃腸科
キーワード:
GIST
,
回腸原発
,
管外発育型術後補助化学療法
,
イマチニブ
Keyword:
GIST
,
回腸原発
,
管外発育型術後補助化学療法
,
イマチニブ
pp.869-873
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104656
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
患者は62歳,男性.主訴は1週間前からの寝汗と微熱で,腹部症状の訴えはなかった.腹部造影CT,腹部造影MRIにて,長径20 cmを超える原発不明の巨大腹腔内腫瘍を認めた.開腹手術の結果,回腸末端より約110 cmの回腸から管外性に発育した,緊満した囊胞を主体とした不整な暗黒赤色の腫瘍を認め,小範囲の小腸切除で摘出することができた.病理検査の結果,GISTと診断された.再発率90%の高リスク群であったが,術後補助化学療法としてイマチニブ400 mg/日の36か月間の継続投与を重篤な副作用もなく行い,術後約4年2か月無再発生存中である.腫瘍径が大きく高リスクの症例でも,イマチニブ36か月間投与で長期無再発生存の期待ができることが示唆された.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.