Japanese
English
臨床報告
若年者に発症した孤立性上腸間膜動脈解離の1例
A case of isolated dissection of the superior mesenteric artery in a comparatively young adult patient
高木 健裕
1
,
京兼 隆典
1
,
渡邉 克隆
1
,
久世 真悟
1
Takehiro TAKAGI
1
1袋井市立袋井市民病院外科
キーワード:
上腸間膜動脈解離
,
若年性
,
正中弓状靱帯
Keyword:
上腸間膜動脈解離
,
若年性
,
正中弓状靱帯
pp.841-844
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104651
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要旨
患者は33歳,男性で,急性腹症で受診した.腹部造影CTで,上腸間膜動脈(SMA)の4 cmにわたる動脈解離を認めた.腹腔動脈は正中弓状靱帯のため閉塞しており,SMA造影では膵頭部アーケードを介して固有肝動脈,脾動脈が造影された.SMAの瘤化や腸管虚血の所見はなく,保存的治療を選択し,良好な経過を得た.自験例は本邦報告例中では最若年者であり,腹腔動脈閉塞を併発した稀有な症例と考えられた.動脈壁へのshear stress増加が発症の一因となる可能性を考えた.
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