Japanese
English
臨床報告
コレステロール結晶塞栓症に起因する腸閉塞の1例
A case of intestinal obstruction caused by the embolization of a cholesterol crystal
村上 隆英
1
,
小木曾 聡
1
,
畑 啓昭
1
,
山口 高史
1
,
大谷 哲之
1
,
猪飼 伊和夫
1
Takahide MURAKAMI
1
1国立病院機構京都医療センター外科
キーワード:
コレステロール結晶塞栓症
,
腸閉塞
,
イレウス
Keyword:
コレステロール結晶塞栓症
,
腸閉塞
,
イレウス
pp.837-840
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104650
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要旨
患者は60歳,男性.53歳時から自覚する両足の間欠性跛行に対して冠動脈・腹部大動脈造影が施行された.検査後に腹部膨満と腹痛が出現し,徐々に増悪したため,3か月後に腸閉塞の診断で入院した.CTで小腸狭窄,小腸内視鏡で回腸に全周性狭窄を認め,腹腔鏡下手術を施行した.術中所見で回腸末端に狭窄があり,回腸部分切除術を行った.切除標本では狭窄部の粘膜にびらん・潰瘍があり,病理組織学的には小動脈内にコレステロール結晶を認め,コレステロール結晶塞栓症による腸閉塞と診断した.コレステロール結晶塞栓症は稀な疾患であるが,血管カテーテル操作後の腸閉塞の原因として考慮する必要がある.
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