Japanese
English
臨床報告
術後10年目に大腸に再発した胃高分化型腺癌の1例
A case report of colonic metastasis from a well-differentiated adenocarcinoma in the stomach presenting 10 years after a total gastrectomy
木原 直貴
1
,
木下 隆
2
,
菅 敬治
2
,
鱒渕 真介
2
,
上野 浩
3
,
森田 眞照
2
Naoki KIHARA
1
1喜馬病院外科
2枚方市民病院外科
3枚方市民病院臨床検査部
キーワード:
転移性大腸癌
,
胃癌
,
高分化型腺癌
Keyword:
転移性大腸癌
,
胃癌
,
高分化型腺癌
pp.845-849
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104652
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要旨
症例は75歳,女性.10年前に胃癌で胃全摘術を施行された[tub1,T3(se)N0,CY0,P0,H0,M0,Stage Ⅱ].上腹部痛と便通異常を自覚し,近医より大腸狭窄と診断され,当院へ紹介された.注腸造影X線検査で横行結腸に2箇所の狭窄病変を認め,大腸内視鏡は通過不可能であった.腹部CTで同部位の壁肥厚像を認めたが,所属リンパ節などへの転移は認めなかった.横行結腸重複癌を疑い手術を施行した.病理組織像は,両病変ともに粘膜下層から獎膜下層にびまん性に浸潤する高分化型腺癌であった.免疫組織学的染色で胃癌の大腸転移と診断した.術後34か月目に死亡した.術後10年経過した胃癌の大腸転移例は稀であるが,長期経過した後も再発を念頭に置いた経過観察が必要と思われた.
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