Japanese
English
臨床報告
臍部ジグザグ切開による単孔式手術を施行した胆石症合併胃原発神経鞘腫の1例
A case of primary gastric schwannoma associated with a gallstone treated with single port surgery through an umbilical zigzag incision
梅田 晋一
1
,
蜂須賀 丈博
1
,
木下 敬史
2
Shinichi UMEDA
1
1市立四日市病院外科
2愛知県がんセンター中央病院外科
キーワード:
胃神経鞘腫
,
単孔式手術
,
臍部ジグザグ切開
Keyword:
胃神経鞘腫
,
単孔式手術
,
臍部ジグザグ切開
pp.1540-1544
発行日 2015年12月20日
Published Date 2015/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211031
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要旨
症例は72歳,男性.CTにて最大径2.1 cmの胃壁外発育を示す胃粘膜下腫瘍と胆囊結石を指摘された.腫瘍は増大傾向であったため手術適応とした.臍部ジグザグ切開法による単孔式手術にて,胆囊摘出,胃局所切除術を施行した.胃腫瘍の病理組織学的検査所見では,HE染色でやや錯綜する核をもつ紡錘形細胞よりなる腫瘍を認め,免疫染色でS-100陽性,CD 34陰性,c-kit陰性,デスミン陰性の所見にて胃原発神経鞘腫と診断された.術後再発は認めず,創部はほぼscarlessであった.臍部ジグザグ切開法による単孔式手術は,侵襲性,整容性,腹腔鏡の操作性,切除臓器の摘出に関して良好な結果が期待でき,胆石症合併胃粘膜下腫瘍同時摘出術の有用な手術法になりうると考えられた.
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