1200字通信・45
ケモと現実―癌診療の現場から
板野 聡
1
1寺田病院外科
pp.249
発行日 2012年10月22日
Published Date 2012/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104324
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- 文献概要
最近の癌に対する化学療法の進歩は凄まじく,医学史に残る出来事の1つとなると確信しています.そろそろ古手の部類に入る私などは,ケモが無力な時代を知っているだけに,まさに隔世の感がありますが,だからこそ,そうしたケモの進歩に伴う「陰」の部分も見え始めているということでもあります.
実は,この10数年間,私自身もケモにかかわり,また,当院だけではなしにいくつかの施設の(古手の)先生方とお話しする内容から,薬代が高額であるとか副作用があるといった問題にとどまらない,「陰」の部分が見え隠れしていたのですが,最近になって,代表的な事案を経験することになりました.
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