Japanese
English
臨床報告
待機的に鼠径法でDirect Kugel法で修復した閉鎖孔ヘルニアの1例
A case of obturator hernia treated electively with the modified kugel method via the inguinal approach
松崎 裕幸
1
,
竹上 智浩
1
,
山田 純
1
,
赤木 大輔
1
,
新海 宏
1
,
小林 一博
1
Hiroyuki MATSUZAKI
1
1茅ヶ崎市立病院外科
キーワード:
閉鎖孔ヘルニア
,
Direct Kugel
,
鼠径法
Keyword:
閉鎖孔ヘルニア
,
Direct Kugel
,
鼠径法
pp.563-566
発行日 2012年4月20日
Published Date 2012/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104044
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要旨
患者は88歳,女性.83歳時に大腸癌に対し手術を施行された.1年前より右鼠径から大腿部の痛みを自覚していた.大腸癌の術後フォローCTで右閉鎖孔に嵌入する軟部組織陰影を認め,閉鎖孔ヘルニアの診断となった.経過より嵌入と自然還納を繰り返していたものと考えられ,待機的に手術を施行した.鼠径法で腹膜前腔に到達し,閉鎖孔に嵌入するヘルニア囊を同定し処理した.閉鎖孔は1.5横指程度に開大していた.Direct Kugel patchを腹膜前腔に留置し,手術を終了した.閉鎖孔ヘルニアは緊急手術が必要な場合が多いが,本症例のように待機的手術が可能な場合は,Direct Kugel法による鼠径法での修復は,根治性と低侵襲性の点で有用であると考えられる.
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