Japanese
English
臨床報告
有鉤義歯誤飲によるS状結腸損傷の1例
A case of sigmoid colon injury following partial-denture ingestion
田崎 達也
1
,
津村 裕昭
1
,
日野 裕史
1
,
山岡 裕明
1
,
金廣 哲也
1
,
市川 徹
1
Tatsuya TAZAKI
1
1広島市立舟入病院外科
キーワード:
有鉤義歯
,
誤飲
,
結腸損傷
Keyword:
有鉤義歯
,
誤飲
,
結腸損傷
pp.1683-1686
発行日 2011年12月20日
Published Date 2011/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103885
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要旨
有鉤義歯は消化管壁を損傷する可能性があるため,緊急治療の適応とされる.症例は56歳,男性.腹痛と黒色便を主訴に近医を受診した.腹部単純X線検査で下腹部に義歯のクラスプが認められたため,義歯誤飲の診断で当院に紹介された.腹部CT検査でS状結腸内に義歯が存在することを確認した.内視鏡的摘出を試みたが困難であったため,開腹手術を行った.クラスプがS状結腸壁に刺入しているのが漿膜面より確認できたため,結腸部分切除を行った.誤飲した義歯の存在部位の確認にはCT検査が有用であること,X線検査のみでは義歯誤飲の診断が困難な症例もあることから,診断・治療方針の決定においてCT検査は必須と考えられた.
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