Japanese
English
臨床報告
保存的加療で治癒した胃瘻孔を伴う特発性肝膿瘍の1例
Pyogenic liver abscess complicated within gastric fistula resolved following conservative therapy
古川 公之
1
,
浅野 博昭
1
,
伊賀 徳周
1
,
佃 和憲
1
,
内藤 稔
1
Masashi FURUKAWA
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科腫瘍・胸部外科
キーワード:
肝膿瘍
,
胃瘻孔
,
穿通
Keyword:
肝膿瘍
,
胃瘻孔
,
穿通
pp.973-975
発行日 2011年7月20日
Published Date 2011/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103650
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要旨
患者は66歳,男性.コントロール不良の糖尿病で通院中に,心窩部痛を主訴に近医を受診した.腹部CTで肝,胃の間に7cm大の腫瘤と,高度の炎症反応を認めた.肝膿瘍の疑いで当院を紹介された.入院後には糖尿病コントロールと抗生剤投与で炎症反応の低下を認めた.上部消化管内視鏡では胃前庭部に壁外からの圧迫があり,中心部の小孔から膿汁の流出を認めた.徐々に腫瘤は縮小し,消失した.循環器と糖尿病の合併症を有しており,治療方針の決定に難渋したが,保存的加療のみで治癒した.胃瘻孔を形成した特発性肝膿瘍は稀な疾患のため,文献的考察を加え報告する.
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