Japanese
English
臨床報告
短期間に再発を繰り返して脱分化型に移行したが寛解しえた後腹膜脂肪肉腫の1例
A case of retroperitoneal liposarcoma with dedifferentiation following repeated recurrence at short intervals
高山 哲郎
1
,
天田 憲利
1
,
大江 洋文
1
,
菊地 廣行
1
,
芳賀 泉
1
,
黒須 明
2
Tetsuro TAKAYAMA
1
1仙台社会保険病院外科
2獨協医科大学法医学講座
キーワード:
後腹膜脂肪肉腫
,
脱分化型
,
広範囲切除
,
MIB-1
Keyword:
後腹膜脂肪肉腫
,
脱分化型
,
広範囲切除
,
MIB-1
pp.977-981
発行日 2011年7月20日
Published Date 2011/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103652
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要旨
患者は67歳,女性.境界明瞭な約20cmの巨大後腹膜腫瘤に対して腫瘍摘出術を施行した.病理診断は粘液型と硬化型が混在した分化型の混合型脂肪肉腫であった.その後,局所再発を繰り返して3年6か月の間に計5回の手術を施行したが,5回目の手術以降は約2年にわたって無再発生存中である.4回目以降の切除腫瘍の病理診断は脱分化型脂肪肉腫であった.脂肪肉腫は再発切除を繰り返すにつれて悪性度が高くなることが知られており,また,化学療法・放射線療法の有効性が確立されていないことや,腫瘍の摘出のみでは再発率が高いことから,治癒切除のためには周辺臓器も含めたen blocの広範囲切除が必要であることがあらためて認識された.
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