Japanese
English
臨床報告
胆管癌を契機に発症した胆囊十二指腸瘻の1例
Cholecystoduodenal fistula due to bile duct carcinoma:a case report
平出 貴乗
1
,
小路 毅
1
,
松田 巌
1
,
谷口 正美
1
,
東 幸宏
1
,
米川 甫
1
Takanori HIRAIDE
1
1静岡市立清水病院外科
キーワード:
胆管癌
,
胆囊十二指腸瘻
Keyword:
胆管癌
,
胆囊十二指腸瘻
pp.961-964
発行日 2011年7月20日
Published Date 2011/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103646
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要旨
患者は68歳,男性.食欲不振と黄疸を主訴に紹介され受診した.腹部CT検査で中部胆管から胆囊管に連続する腫瘤性病変と,胆囊内には空気の貯留を認めた.内視鏡的逆行性胆管造影下での生検で高分化型乳頭状腺癌と診断し,膵頭十二指腸切除術を施行した.切除標本では中部胆管に腫瘤を認めた.胆囊と十二指腸には穿孔部が存在し,胆囊十二指腸瘻を形成していた.病理検査所見では胆管癌による胆囊管の閉塞を契機とした胆囊炎および胆囊十二指腸瘻と診断した.術中の操作で瘻孔が破綻した場合には播種の可能性もあるため,胆管癌によって胆囊が造影されないような症例では胆囊十二指腸瘻の存在も考慮に入れ,慎重な手術操作が必要であると考えられた.
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