Japanese
English
臨床報告
胆石の十二指腸壁内迷入により十二指腸狭窄をきたした1例
A case of duodenal stenosis due to aberrant gallstone in the duodenal wall
山崎 祐樹
1
,
真智 涼介
1
,
南 宏典
1
,
山口 紫
1
,
石井 要
1
,
尾山 勝信
1
Yuki YAMASAKI
1
1公立松任石川中央病院外科
キーワード:
十二指腸狭窄
,
十二指腸壁内結石
,
胆囊十二指腸瘻
,
胆囊結石
Keyword:
十二指腸狭窄
,
十二指腸壁内結石
,
胆囊十二指腸瘻
,
胆囊結石
pp.361-365
発行日 2025年3月20日
Published Date 2025/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800030361
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要旨
症例は70歳,男性.上腹部膨満感を主訴に近医を受診し,幽門狭窄が疑われ当院へ紹介となった.上部消化管内視鏡検査では,十二指腸球部に隆起した炎症性粘膜を認め,通常径スコープは通過不可能であった.CT検査では,十二指腸球部に層状の高吸収結石を認めた.胆囊十二指腸瘻を伴う十二指腸壁内結石による十二指腸狭窄と診断し,手術を行った.胆囊の部分切除を行い,胆囊の内腔から十二指腸壁内に迷入した胆石を摘出した.胆囊十二指腸瘻を通じて胆石が十二指腸へと排出され,腸閉塞の原因となることは時折経験するが,本症例では胆石が十二指腸壁内に迷入し,十二指腸狭窄の原因となっていたものと考えられた.

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