Japanese
English
臨床報告
膵胆管合流異常に合併した同時性胆管癌および胆囊癌の1例
A case of synchronous bile duct and gall bladder cancer with pancreaticobiliary maljunction
水内 祐介
1
,
西原 一善
1
,
松永 浩明
1
,
阿部 祐治
1
,
中野 徹
1
,
光山 昌珠
1
Yusuke MIZUUCHI
1
1北九州市立医療センター外科
キーワード:
総胆管拡張症
,
膵胆管合流異常
,
胆管癌
Keyword:
総胆管拡張症
,
膵胆管合流異常
,
胆管癌
pp.371-375
発行日 2011年3月20日
Published Date 2011/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103476
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要旨:患者は73歳,女性.近医で総胆管拡張症を経過観察されていたが,手術を希望して当院を紹介され受診した.CTでは総胆管~左右肝管の拡張と,胆囊管~総肝管~左右肝管の限局性壁肥厚を認め,胆囊底部に均一な壁肥厚を認めた.ERCPでは15mmの共通管を認め,総胆管~左右肝管の拡張を認めたが,壁硬化像は明らかでなかった.以上から総胆管拡張症および胆管癌と診断して手術を施行した.一般に胆管癌の範囲はERCPにおける胆管壁の硬化像で評価するが,今回の症例では評価は困難であった.今回の症例では,CTで造影効果のある肥厚した胆管壁の範囲と組織学的な癌の進展範囲が一致しており,胆管癌の範囲を最も正確に描出していたのはCTであった.
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