Japanese
English
臨床報告
胃切除術後30年経過して発症した逆行性空腸重積の1例
A case of jejunal retrograde intussuception 30 years after distal gastrectomy
猪川 祥邦
1
,
望月 能成
1
,
谷口 健次
1
,
越川 克己
1
,
横山 裕之
1
,
末永 裕之
1
Yoshikuni INOKAWA
1
1小牧市民病院外科
キーワード:
胃切除術後
,
逆行性空腸重積
Keyword:
胃切除術後
,
逆行性空腸重積
pp.663-666
発行日 2011年5月20日
Published Date 2011/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103561
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要旨
患者は59歳,男性.30年前に胃潰瘍に対して幽門側胃切除術の既往があった.2008年9月の夜間,突然の腹痛と嘔気を主訴に当院の救急外来を受診した.上腹部に腹膜刺激症状を伴う圧痛を認めた.腹部CTで左上腹部に同心円状の腫瘤陰影を認めたため腸重積と診断し,同日,緊急開腹術を施行した.開腹所見では胃はBillroth Ⅱ法,結腸前経路の再建であり,ブラウン吻合部より肛門側10cmの部位に逆行性に空腸が重積していた.用手的に還納が可能であった.重積先進部には重積の原因となる器質的病変は認められなかった.術後経過は良好で,第10病日に退院した.胃切除後の腸重積症は稀な合併症であるため報告した.
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