Japanese
English
臨床報告・1
肝囊胞腺癌と鑑別が困難であった単純性肝囊胞内出血の1例
A case of hemorrhage in a simple liver cyst difficult to differentially diagnose as different from liver cystadenocarcinoma
寺本 仁
1
,
越川 克己
1
,
谷口 健次
1
,
和田 応樹
1
,
横山 裕之
1
,
末永 裕之
1
Hitoshi TERAMOTO
1
1小牧市民病院外科
キーワード:
肝囊胞
,
肝囊胞内出血
,
肝囊胞性腫瘍
Keyword:
肝囊胞
,
肝囊胞内出血
,
肝囊胞性腫瘍
pp.837-840
発行日 2007年6月20日
Published Date 2007/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101707
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はじめに
単純性肝囊胞は腹部超音波検査,腹部CT検査などにて発見されることが多い.症状,形態上の変化がなければ臨床上問題になることはなく,経過観察される.しかし,囊胞内に出血,感染などを伴う場合には多彩な画像所見の変化を認めるようになり,肝囊胞腺癌,腺腫と鑑別することが困難となることがある1).術前に単純性肝囊胞内出血と診断できたという報告が散見される一方2),肝囊胞性腫瘍と鑑別が困難で肝切除などの外科的治療の対象となることも多い.
今回われわれは,術前に単純性肝囊胞内出血と肝囊胞腺癌,腺腫との鑑別が困難で肝外側区域切除を施行した症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
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