Japanese
English
臨床報告
逆行性に空腸がY脚へ重積した胃全摘術後腸重積の1例
A case of retrograde jejunal intussusception at y anastomosis after total gastrectomy
佐藤 孝洋
1,2
,
本多 通孝
1,3
,
小鹿山 陽介
1
,
外舘 幸敏
1,3
,
高野 祥直
1
,
寺西 寧
1
Takahiro SATO
1,2
1総合南東北病院外科
2福島県立医科大学消化管外科学講座
3福島県立医科大学低侵襲腫瘍制御学講座
キーワード:
胃全摘術後
,
腸重積
Keyword:
胃全摘術後
,
腸重積
pp.480-482
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213692
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要旨
症例は76歳,男性.2004年に胃癌に対して胃全摘術・Roux-en-Y再建術(後結腸経路)を施行された.2019年5月に悪心,腹痛を主訴に当院を救急受診した.腹部造影CT検査で,左側腹部の小腸にtarget signを認めた.腸重積の診断で,緊急手術を施行した.開腹所見では,Y脚吻合部より肛門側の空腸が逆行性に輸入脚方向へ重積しており,輸入脚および挙上空腸が拡張していた.Hutchinson手技にて,重積腸管を整復した.重積していた空腸は,1か所が間膜側に穿通していたため,穿通部の空腸を部分切除した.術後は特に合併症なく経過し,術後第12病日に退院した.胃全摘術・Roux-en-Y再建後の輸入脚に逆行性に腸重積をきたし腸管切除を要する症例は稀であり,文献的考察を加えて報告する.
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