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あとがき
桑野 博行
pp.268
発行日 2011年2月20日
Published Date 2011/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103448
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「外科手術の醍醐味とは?」,最近私にとってしばしば脳裏に浮かぶテーマである.このことは,取りも直さず,若き医学生や研修医に外科の興味と奥の深さ,そして意義を伝える局面においてその源泉となるべきものであり,さらに外科学および自分自身の外科医としての「これまでとこれから」を位置付ける観点として重要と考えるからである.
そのような視点からみると,今回特集テーマとして取り上げた「T4の癌」もしくは「隣接臓器浸潤癌」は,いずれの臓器においても高度な手術手技が求められるのみならず,術前診断の精度,手術に限らず他の治療法も含めた広範な知識にもとづいた治療戦略の構築,そして的確な術中判断が問われる病態であり,まさに外科学の王道の一つであることに変わりはない.
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