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あとがき
桑野 博行
pp.1442-1442
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211435
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この「あとがき」を記述しているのは,本年,2016年,リオデジャネイロ・オリンピックの興奮がさめやらぬ時期と重なりました.数々の歴史に残る名場面と,深い感動をもたらす名勝負,そして人々の心温まる立ち居ふるまいが心に残り,オリンピック,パラリンピックは東京へと「バトンタッチ」されました.
このオリンピックのなかで,ひときわ私どもの心に深く残った名場面の一つが「男子400メートルリレー」で,日本陸上史上最速チームが男子のトラック種目で初の銀メダルを獲得したことでした.100メートル9秒台が1人もいないチームが,37秒60の記録を打ち立てた走りは世界に衝撃を与えました.37秒60を単に4で割ったら9秒40となります.陸上スポーツにまったく門外漢の私ですが,よく考えてみると1人で走る100メートルのスタートから,スタートダッシュ,そしてトップスピードへといかに速やかに移行することが大事かということを思いました.またリレーでバトンパスを行う,「テイクオーバーゾーン(take over zone)」における「バトンパスの技術」と,そのゾーンにおいていかにトップスピードに近い状態でパスが行われるかの重要性を認識させていただきました.
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