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あとがき
桑野 博行
pp.1316
発行日 2008年9月20日
Published Date 2008/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102280
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最近,ある学会で「外科医と病理医の理想的協調に向けて」というシンポジウムにおいて発表する機会をいただき,このことに関して改めてその重要性を認識し,さらに今日の課題について考えました.
近年,癌の治療法は拡大手術から縮小手術への方向性とともに抗癌剤や放射線治療など多岐にわたっており,適切な治療方針の選択が患者の予後,さらにはQOLを左右すると考えられます.患者個々に適した治療法の選択,いわゆる「オーダーメード治療」のためには外科医と病理医の双方向的協調が不可欠です.そのためには,外科医が持つ正確な臨床情報が病理医に伝達されることと,また一方で病理診断も含めた病理所見に基づいた病態の理解が臨床へ フィードバック されるという双方向の密な協調システムの構築が望まれます.
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