Japanese
English
臨床報告
症状緩和目的でMohs pasteを使用し,QOLが改善した食道癌皮膚転移の1例
Palliative Mohs paste trial in esophageal cancer skin metastasis to improve QOL
渡辺 啓太郎
1,2
,
木下 寛也
1
,
久能木 裕明
1
,
阿部 恵子
1
,
松本 禎久
1
,
喜多嶋 拓士
2
Keitaro WATANABE
1,2
1国立がんセンター東病院緩和医療科
2総合病院岡山赤十字病院緩和ケア科
キーワード:
Mohs軟膏
,
転移性腫瘍
,
出血
Keyword:
Mohs軟膏
,
転移性腫瘍
,
出血
pp.1169-1172
発行日 2010年8月20日
Published Date 2010/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103165
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:[症例] 60歳代,女性.[主訴] 転移性皮膚腫瘍からの出血,心窩部の圧迫感.[現病歴] 食道癌の診断で食道亜全摘術を施行,術後化学療法の効果なく,腹部正中創に15×12cmの転移性皮膚腫瘍が存在し,出血,圧迫感のため側臥位を余儀なくされていた.[経過] 入院後,皮膚科領域で使用するMohs pasteを腫瘍に塗布した.腫瘍は固定され,腫瘍表面をメスで切除した.腫瘍出血,臭気,圧迫感から解放され,一時的に在宅療養が可能となった.Mohs pasteは,滲出液のコントロール,消臭の点においても効果的であり,高い止血効果を得られる点で,手術不能な皮膚転移病巣を有する患者治療の選択肢の1つになることが期待される.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.