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特集 外科医に必要なPET検査の知識―その有用性と問題点
甲状腺腫瘍におけるFDG-PET―最近の知見とレビュー
FDG-PET of thyroid tumors: new findings and reviews
小川 利久
1
Toshihisa OGAWA
1
1東京大学大学院医学系研究科代謝栄養内分泌外科
キーワード:
甲状腺腫瘍
,
FDG-PET検査
,
甲状腺乳頭癌
,
甲状腺濾胞癌
Keyword:
甲状腺腫瘍
,
FDG-PET検査
,
甲状腺乳頭癌
,
甲状腺濾胞癌
pp.186-191
発行日 2010年2月20日
Published Date 2010/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102959
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要旨:甲状腺腫瘍がFDG-PET検査によりインシデンタローマとして発見される機会が増えている.乳頭癌のPET感受性は高いが,径の小さな腫瘍に対しては検出率は低下する.濾胞腺腫でもFDGは集積するが,濾胞癌ほど高率ではなく,ある程度両者の鑑別は可能である.慢性甲状腺炎やバセドウ病などがあるとFDGが広範に集積するため診断が困難で注意が必要となる.甲状腺癌の再発転移部位同定やヨード治療に対する効果を評価するための手段として,従来の放射性ヨードシンチグラフィに代わり,PETが汎用されつつある.とりわけサイログロブリン陰性の低分化癌に対する局在診断や治療効果判定に,PETは必要欠くべからざる検査となっている.甲状腺癌の転移や再発には外科的切除という治療手段が有効であり,PETは甲状腺癌の術後フォローに有用である.
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