Japanese
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特集 甲状腺外科—最新の臨床
甲状腺乳頭癌の手術—甲状腺切除範囲を中心に
Operation of papillary thyroid carcinoma:Area of thyroidectomy
田中 伸一
1
,
芝 英一
1
,
中山 貴寛
1
,
山崎 芳郎
2
Shinichi TANAKA
1
1大阪厚生年金病院乳腺・内分泌外科
2大阪厚生年金病院外科
キーワード:
甲状腺乳頭癌
,
予後因子
,
切除範囲
,
全摘
,
亜全摘
Keyword:
甲状腺乳頭癌
,
予後因子
,
切除範囲
,
全摘
,
亜全摘
pp.1321-1325
発行日 2001年10月20日
Published Date 2001/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905316
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日本の甲状腺癌の約90%を占める甲状腺乳頭癌はその大半は予後良好の癌であるが,治療開始年齢,性,遠隔転移の有無,腫瘍の浸潤の有無により予後が違ってくる.病期分類・予後因子に基づいた手術適応・術式の検討が必要である.筆者らは術前乳頭癌の確定診断がつけば腫瘍の占拠位置・大きさにより甲状腺切除範囲・リンパ節郭清領域を決定している.原発巣に対しては少なくとも患側の腺葉・峡切除が必要で,腫瘍の進展に応じ亜全摘・全摘を行う.リンパ節郭清は通常,患側の保存的頸部リンパ節郭清(mRND)は必要と考える.大半は予後が良好な癌のためQOLが最優先された手術が必要である.また整容的にも目立つ場所にあり,術創の目立ちにくい内視鏡的手術の導入も望まれる.
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