Japanese
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特集 外科医に必要なPET検査の知識―その有用性と問題点
乳癌診療におけるFDG-PET検査
FDG-PET in breast cancers
大地 哲也
1
,
神尾 孝子
1
,
亀岡 信悟
1
Tetsuya OHCHI
1
1東京女子医科大学第二外科
キーワード:
乳癌
,
FDG-PET
,
再発診断
,
薬物治療効果判定
,
癌分子イメージング
Keyword:
乳癌
,
FDG-PET
,
再発診断
,
薬物治療効果判定
,
癌分子イメージング
pp.192-199
発行日 2010年2月20日
Published Date 2010/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102960
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要旨:乳癌PETはCT一体型装置の登場以来,乳癌臨床に急速に普及してきた.
当科における389例の検討で,既知の乳癌原発巣の診断成績は感度82.8%だった.浸潤性乳管癌の感度が85.3%であったのに対し,浸潤性小葉癌の感度は58.3%と不良だった.リンパ節転移診断は感度が低く特異度が高い.微小転移の描出は困難で,センチネルリンパ節生検の代用にはならない.全身を一度でスキャンできるFDG-PETの転移再発診断における有用性は高いが,造骨性骨転移の偽陰性に注意が必要である.
FDG-FETは腫瘍のviabilityを定量化することが可能で,薬物治療の効果判定や予後の予測に有効である可能性があり,今後の症例の蓄積とさらなる検討が待たれる.
PET診断成績の向上には,放射線科医と外科医のコミュニケーションが重要である.
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