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特集 転移性腫瘍に対する治療戦略
転移性骨腫瘍に対する治療戦略―早期診断と予後予測に基づいた治療
Management for skeletal metastasis
片桐 浩久
1
Hirohisa KATAGIRI
1
1静岡県立静岡がんセンター整形外科
キーワード:
骨転移
,
早期診断
,
放射線治療
Keyword:
骨転移
,
早期診断
,
放射線治療
pp.1497-1505
発行日 2009年11月20日
Published Date 2009/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102860
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要旨:骨転移の治療目的は除痛のみではなく,むしろ死亡直前まで自力移動能力を維持することである.そのためには患者の予後と治療のゴールを考慮して放射線治療や手術を組み合わせる必要がある.治療を要する代表的な部位は脊椎,大腿骨近位,上腕骨,骨盤の4か所である.脊椎は進行すれば下肢麻痺となるが,その前の疼痛のみの段階で迅速に画像診断を行って転移を発見し,適切な照射を行うことが重要である.その場合,90%以上の症例で生存中麻痺が回避できる.四肢長管骨では予後に応じて骨接合,または骨転移病巣を切除して人工骨で置換する2種類の手術方法を使い分けるとよい.いずれの部位でも早期に発見し治療を開始することが良好な成績につながる.
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