Japanese
English
特集 転移性腫瘍に対する治療戦略
転移性脳腫瘍に対する治療戦略
Current therapeutic approaches in patients with brain metastases
糟谷 英俊
1
Hidetoshi KASUYA
1
1東京女子医科大学東医療センター脳神経外科
キーワード:
転移性脳腫瘍
,
開頭摘出術
,
全脳照射
,
定位手術的照射
Keyword:
転移性脳腫瘍
,
開頭摘出術
,
全脳照射
,
定位手術的照射
pp.1489-1496
発行日 2009年11月20日
Published Date 2009/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102859
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:転移性脳腫瘍は成人の癌の20~40%にみられ,主に血行性に転移するため,肺癌あるいは肺への転移巣から転移することが多い.脳実質への転移が多いが,硬膜転移や頭蓋骨転移,あるいは癌性髄膜炎を呈することもある.平均生存期間は,ステロイドの投与のみでは1~2か月である.転移性脳腫瘍の治療は生活状態(KPS),年齢,原発巣の制御,ほかの転移巣,腫瘍の個数と大きさなどを考慮に入れて,外科治療,全脳照射,定位手術的照射をうまく組み合わせて行う.化学療法もほかの転移巣と同様の効果が期待できる.現在では平均生存期間は1年となっている.早期に発見し,適切な治療を選択して綿密なフォローを行うことで腫瘍の制御と延命が期待できる.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.