Japanese
English
特集 肝胆膵癌に対する補助療法―治療成績の向上を目指して
C型肝炎関連肝細胞癌治療におけるインターフェロン治療の臨床的意義
Clinical significance of interferon therapy in treatment for hepatitis C virus-related hepatocellular carcinoma
久保 正二
1
,
竹村 茂一
1
,
上西 崇弘
1
,
塚本 忠司
2
,
田中 宏
3
Shoji KUBO
1
1大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵外科学
2大阪市立総合医療センター肝胆膵外科
3東住吉森本病院外科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝切除
,
C型肝炎
,
インターフェロン
,
系統的肝切除
Keyword:
肝細胞癌
,
肝切除
,
C型肝炎
,
インターフェロン
,
系統的肝切除
pp.893-899
発行日 2009年7月20日
Published Date 2009/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102615
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要旨:C型肝炎関連肝細胞癌は根治術後においても高率に癌再発をきたす.その再発には転移再発と多中心性再発が含まれ,そのうち多中心性再発は併存する活動性肝炎と肝線維化による高い発癌ポテンシャルに影響される.インターフェロン治療によるHCV RNAの除去や肝炎鎮静化による発癌ポテンシャルの制御によって多中心性再発は抑制される.さらに,併存肝疾患の悪化を防ぐことによって,たとえ再発をきたしても根治的治療が可能となる結果,肝臓関連死亡を減少させる.インターフェロン治療などによって発癌ポテンシャルが制御可能となった,あるいは可能と予測される症例では転移再発予防を重視した系統的肝切除の役割が重要となる.
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