Japanese
English
特集 肝細胞癌の病態と新しい治療戦略
肝細胞癌における肝切除後の再発病態からみた発癌抑制
Pathogenesis and Prevention of Recurrence After Resection of Hepatocellular Carcinoma
久保 正二
1
,
西口 修平
2
,
広橋 一裕
3
,
田中 宏
1
,
首藤 太一
1
,
竹村 茂一
1
,
上西 崇弘
1
,
木下 博明
1
Shoji KUBO
1
,
Shuhei NISHIGUCHI
2
,
Kazuhiro HIROHASHI
3
,
Hiromu TANAKA
1
,
Taichi SHUTO
1
,
Shigekazu TAKEMURA
1
,
Takahiro UENISHI
1
,
Hiroaki KINOSHITA
1
1大阪市立大学大学院消化器外科
2大阪市立大学大学院肝胆膵病態内科
3大阪市立大学大学院胆肝膵外科
1Department of Gastroenterological Surgery, Osaka City University Postgraduate School of Medicine
2Department of Hepatology, Osaka City University Postgraduate School of Medicine
3Department of Hepato-biliary-pancreatic Surgery, Osaka City University Postgraduate School of Medicine
キーワード:
肝細胞癌
,
多中心性再発
,
転移再発
,
C型肝炎
,
インターフェロン
Keyword:
肝細胞癌
,
多中心性再発
,
転移再発
,
C型肝炎
,
インターフェロン
pp.451-455
発行日 2002年7月15日
Published Date 2002/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900434
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本邦の肝細胞癌の多くはB型肝炎ウィルスやC型肝炎ウィルス(HCV)による高癌化病態にある慢性肝疾患を母地とするため,肝癌切除後も高率に多中心性発癌を含む肝癌再発を来たす.特にHCV関連肝癌では多中心性再発が多くみられ,それには活動性肝炎や肝線維化が関連している.またHCV患者に対するインターフェロン(IFN)治療後に肝癌が発見されることがあるが,IFN非投与例に比較し,IFN投与例,特にIFN治療が有効であった症例の肝癌切除後成績は極めて良好であった.肝癌切除後にIFNを投与すると,再発が抑制されるのみならず肝機能の悪化も防げるため無再発生存率,累積生存率ともに向上した.
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