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特集 直腸癌に対する手術のコツ
下部直腸・肛門管癌に対する深・浅外肛門括約筋合併切除を伴う究極の肛門温存術
A new ultimate anus-preserving operation with combined resection of both deep and superficial external anal sphincter muscles for lower rectal or anal canal cancer
白水 和雄
1
,
緒方 裕
1
,
荒木 靖三
1
,
小河 秀二郎
1
Kazuo SHIROUZU
1
1久留米大学医学部外科
キーワード:
下部直腸癌
,
肛門管癌
,
肛門温存術
,
内肛門括約筋切除術
,
外肛門括約筋切除術
Keyword:
下部直腸癌
,
肛門管癌
,
肛門温存術
,
内肛門括約筋切除術
,
外肛門括約筋切除術
pp.1565-1570
発行日 2004年12月20日
Published Date 2004/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101105
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要旨:肛門にきわめて近い下部直腸癌や肛門管癌に対しては手技的な問題や肛門機能の問題から肛門温存は不可能と考えられ,腹会陰式直腸切断術が一般的な術式と考えられていた.しかし最近,このような下部直腸癌に対して内括約筋を切除し,肛門機能を温存しようとする初めての試みがヨーロッパで施行され,本邦でもこの術式に対する誤解や拡大解釈が一部ではなされてはいるものの,次第に理解が深まり,新しい術式に挑戦する施設が多くなってきた.筆者らはこの術式に対する欠点を補うために,肛門挙筋を切離して内括約筋を含めて深・浅外括約筋を合併切除し,肛門を温存する新しい術式,すなわち究極の肛門温存術を考案し実践している.ここでは腫瘍学的な理論的背景と手術手技の実際を紹介する.
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