外科診療に潜むピットフォール―トラブル回避のためのリスクマネジメント講座・11
絞扼性イレウスは術前に確定診断できる!…???
山本 貴章
1
Takaaki YAMAMOTO
1
1東京海上日動メディカルサービス株式会社
pp.221-224
発行日 2009年2月20日
Published Date 2009/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102474
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イレウスは機械的イレウスと機能的イレウスに分類され,機械的イレウスはさらに癒着や閉塞に起因する単純性イレウスと,絞扼・重積・捻転・嵌頓などによって血流障害をきたし,放置すれば腸管壊死に陥ってしまう複雑性イレウスとに分類されます(表1).臨床の現場では,保存的治療が可能な単純性イレウスなのか,緊急手術が必要な複雑性イレウスなのか,その鑑別がきわめて重要になりますが,絞扼性イレウスを含めてその診断は簡単ではありません.
今回は,絞扼性イレウスの診断が遅れて患者が死亡してしまったケースと,絞扼性イレウスに関するいくつかの判例を紹介します.
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