特集 肛門疾患診療のすべて
11.肛門掻痒症の診断と治療
肛門掻痒症の診断と治療
金井 慎一郎
1
,
金井 忠男
1
,
栗原 浩幸
1
,
石川 徹
1
,
石川 啓一
1
,
張 文誠
1
,
金井 亮太
1
Shinichiro KANAI
1
1所沢肛門病院
pp.279-284
発行日 2008年10月22日
Published Date 2008/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102345
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要旨 肛門掻痒症は肛門領域において比較的頻度の高い疾患であり,原因不明の特発性掻痒症と原疾患を有する二次性の掻痒症に分類される.重篤な疾患ではないが,掻痒のため集中力の低下や不眠などに陥ることもある.また引っ掻くことによりびらんをきたし,さらに掻痒が増すという悪循環に陥り慢性化することも多い.以上より掻痒感の症状を改善することがまず必要となる.治療は薬物療法が主体である.二次性の掻痒症では原疾患の治療とともに掻痒に対する対症療法を行う.特発性の場合は原因となり得る生活に対する指導が重要である.
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