特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている
外来診療のポイント(主訴から診断まで)—私はこうしている
掻痒
篠崎 和美
1
1東京女子医科大学眼科学教室
pp.92-94
発行日 1999年9月30日
Published Date 1999/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906546
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眼の痒みが主訴の場合,アレルギー性結膜炎のことが多い。掻痒は,眼球周囲の皮膚,結膜,角膜などの刺激により,掻きたくなるような感覚であり,皮膚痛覚神経終末の弱い興奮,炎症によるヒスタミンなどのケミカルメディエイターが神経終末に作用して症状が生じると考えられている。したがって,掻痒をきたす疾患を表1にまとめたが,花粉症やアレルギー性結膜炎以外の結膜疾患,眼瞼,角膜疾患にわたり鑑別していく必要がある。また,これらが合併していることもある。これらを鑑別するには,十分な問診,視診,検査が必要である。検査の手順は図に示す。
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