特集 肛門疾患診療のすべて
10.術後後遺症
Whitehead anusの診断と治療
國本 正雄
1
,
安部 達也
1
,
鉢呂 芳一
1
Masao KUNIMOTO
1
1くにもと病院肛門科
pp.259-264
発行日 2008年10月22日
Published Date 2008/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102341
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要旨 ホワイトヘッド手術は,連合縦走筋や肛門粘膜の支持組織を破壊してしまう侵襲の大きな術式であり,肛門狭窄・粘膜脱・肛門機能不全などの重篤な後遺症を引き起こしやすい.特に,粘膜脱・出血・便失禁・肛門掻痒などの症状を伴うWhitehead anusは,後遺症のなかでも最も重篤かつ治療に難渋するものである.Whitehead anusの治療法については,その程度に応じて保存療法もしくは手術療法を選択する.手術療法については,結紮切除術・皮膚弁移動術などが一般的であるが,Whitehead anusの成因機序を考慮すると,ALTA注射療法も低侵襲な治療法として有効であると考えている.
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